母の脳のMRIをみた医師に「思っていたよりもひどい。同年代の人と比べても極端に小さいです。前頭葉と海馬の部分が見られないので、突然悪化する覚悟もしておいてください」と最初に言われた割には、実は母の認知症は非常にゆっくりとおもしろく進行していった。
少しづつ少しづつおかしな言動は増えているんだけれど、毎日一緒にいる私が気にするには些細な事すぎて、ある程度たってから「おや、そういえば、、、」みたいなことが多かった。
突発的にオモロイことすることはあったけど、それはそのときだけであまり継続して繰り返しすることはなかった。
祖母が坂道を転がり落ちるように悪くなっていったことを思うと、同じ病気なのかと思うくらいだった。
なんでや?
この差はなんや? 私は思った。今もそう思っている。
ハハが新しくやってきた犬の名前を覚えたとき、私は医師にその話をしてもう一度MRIをとってもらえないかと頼んだが「そんなもん撮っても意味がない」とにべもなかった。
不思議じゃないのか? なにかの足しにはならんのか? その時のハハは近所の人が驚くほどしゃっきりしていて顔つきもしっかりしていたんだよ。まぁそこからまたほえっとしていったんだけど。
私は認知症は治る病気ではないと思っている。そこに変わりはない。それでも明るい前向きになれる話題は提供したいし共有したいと思った。
不思議やん、人間の頭の中って。知りたくないか? 私はしりたかった。